竪琴をふるはせてゐる風の野にダビデの指が触れし星はも


死人花の首を揺すつてゆく秋に吸はれるごとくいのちは燃えて


ひそやかに雄時と雌時が擦れ違ふせつなに月はしづかに笑ふ


美しきこゑのこぼれて初雪の白をかすかに乱してゆきぬ


こんなにも百合が似合ふと花束を抱かされてゐる聖夜のまへに


鐘といふ鐘を鳴らしてゆきさうなたのしきひとよ遊べよ遊べ


をかしみとかろみを粋に教へられ茶房の隅は華やぐばかり


神鳴の気配の消えて医また鍼うつ音をひびかせゆかむ



2009.12月 山科真白


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