くれなゐの塩



アンデスの山より届く海の塩ローズソルトと名づけられたり


いにしへの海からぐつしより濡れたままアンデス山脈陸に上りし


海水塩岩塩湖塩かくばかりしほあふれゆく神の卓まで


チェ・ゲバラ潜伏の夜にくれなゐの塩を舐めしか山の奥地に


岩塩はちひさき山のかたちしてひそかに人を下山させをり


舌先で塩は溺れそくれなゐのざらつきいよよ舌に戯れつく


ゆうらりと風の精らが奏でゆくフォルクローレが流れる窓辺


万能のローズソルトを誘ひて華やいでゐる初夏のキッチン






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2007年7月号