永遠に横たはる。そして、(松井冬子の日本画を観て)
ことさらに類ひ稀なる美貌画家松井冬子の描く臓物
はらわたをショールのやうに纏ひつつげにさびしげなをんなが匂ふ
剥かれたる鶏を抱へて背の細き幽霊楚々と空(くう)を歩けり
ふり向けば月夜にびらびら花咲きて 心の奥は見せてあげない
しづかなるみづにいのちを溶かしゆくゾウの孤独が吾とつながる
「世界中の子と友達になれる」とふ幻想 風がフワつとめくるスカート
啄ばまれ噛み付かれて逃げてゆく女をひとり傍観しをり
しあはせは囚はれること縛されて幾重にも巻くその首飾り
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短歌人2008年7月号 山科 真白 * background:NeckDoll *