その日の夜に起こることを
知ることができたなら・・・

知ることができたとしても
やはりその夜は

そっと、訪れるのでしょう



桃の木を天満月が照らすころ肌に膨疹咲き誇りたり


くれなゐに肌は染まりて反乱の刃を研ぐ音の聞こえるごとし


ああ、これは青い魚のせゐでせう シャウカステンに光る春雷


まひるまにさばゐた鯵の目の色をまつたく思ひ出せないままに


血管が水のやうなる薬液で満たされていく静かな時間


ゆるやかな睡魔に我は抱かれて今日の記憶が遠のきてゆく





2003.5.8 (c) Mashiro Yamashina


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