綺麗な指
「昨日から君の行きたい国に居る」メールと届くドイツの写真
「同い年 だからふたりは親友ね」綺麗な指のをとこ友達
一台のピアノをふたりで歌はせた思ひ出遠くそよぎてゐたり
ベートーヴェン弾きのをとこは時計などするはずがない時差を思ひて
花一輪西洋人形毬果 けふわたしの指が触れたものたち
色深き木の直立せし森に異国の鳥は群れゐるらしき
盲ふるごと目隠しをして鍵盤を叩けば音は澄みとほりけり
かぎりなく鼓膜は音を吸ひこむよ 水底で鳴るピアニシモさへ
彼の空に月の光は流れゆくベートーヴェンの眠りたるまで
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