2003.1.22 Mashiro Yamashina memorial note


『いちやうかな』の巻

  


歌人 青木和子 & 山科真白 両吟 半歌仙


初折の表
発句 ここを先途と葉をふりおとすいちやうかな 和子
色なき風の渡る十字路 真白
第三 月読の澄みてピアノがひとり響り 和子
チュチュを揺らして海辺に向かふ 真白
重さうな片耳だけのイヤリング 和子
折端 金の毛皮に隠す洋菓子 真白
初折の裏
折立 甘たるき葛湯を口にふふみゐて 真白
よごれしどてらに首をすくめて 和子
潜伏のテロリストから届く鍵 真白
廃王ルイの日記の余白 和子
思ふほどあなたはとほくなるやうな 真白
とはに離れず二上霞む 和子
弟の文よりあはき春の夢 真白
一陣の風吾は花吹雪 和子
マナ降りし朝にモーセは立ち上がり 真白
のこぎり屋根の野菜工場 和子
十一 そろと這ふ守宮を照らす天満月 真白
挙句 尻はしよりして雲の峰ゆく 和子


□ 捌 歌人 西王燦 □    

□  BBSにて  □